はやり目(ウィルス性急性結膜炎)のお話☆

こんにちは、スタッフの岩田です。
今日は、はやり目(ウィルス性急性結膜炎)についてお話しますね。

結膜とは、上下まぶたの裏側と白目の表面を覆っている半透明の粘膜の事です。結膜は直接外界と接しているので、いろいろな病原物質にさらされやすい環境にあります。ウィルス性急性結膜炎になると、結膜が赤くなったり(充血)、まぶたの裏側にブツブツができて目やにや涙が増え、かゆみ、しょぼしょぼ感、ゴロゴロ感、まぶしい感じなどがあらわれます。症状がひどくなると、出血、耳の前のリンパ腺(耳前線)の腫れ、まぶたの急激な腫れ、しろめがブヨブヨしてくる(結膜浮腫)、発熱などがおこることもあります。

では、急性結膜炎はなぜおこるのでしょう?
細菌・ウィルス・カビなどの微生物、紫外線、ほこり・ごみ・摩擦などの物理的刺激、酸・アルカリなどの化学的刺激、花粉などによるアレルギー反応などによって結膜に炎症が起こります。このうち、短期間に集団的に発生する急性結膜炎がいわゆる“はやり目”といわれるもので、日常よくみられる代表的な病気です。これは、患者の目からの分泌物がもとで伝染します。ウィルスによるものが最も多く、伝染性も非常に強いので感染予防がとても大切です。

■ウィルス性急性結膜炎の種類と症状
・はやり目ー流行性角結膜炎
アデノウィルス8型、4型、37型、19型によって起こる結膜炎です。
感染力が強く、症状としては、まぶたの裏側のブツブツや白目の充血、まぶたの腫れ、流涙などの症状が激しくあらわれます。感染してから7~14日で発病します。最初は片目だけに発症しても、数日中にもう片目に症状が出現することがあります。

・プール熱ー咽頭結膜炎
アデノウィルス4型、3型によって起こる結膜炎です。
プールで感染することがあり、プール熱ともよばれます。結膜にブツブツができて、咽頭(いんとう)炎による発熱を起こします。感染してから5~7日で発病します。

・急性出血結膜炎
エンテロウィルス70型によって起こる結膜炎です。
感染してから1~2日後に突然症状が出ます。眼痛や目やにが出現し、しばしば白目に出血がみられます。ゴロゴロ感、充血、まぶしさなどがあらわれ結膜にブツブツができます。

■ウィルス性結膜炎の治療法
この病気に有効な点眼薬はありません。
ウィルスに対する抵抗力をつけるため、休養を十分にとって体力をおとさないことが必要です。また、補助的に他の感染を起こさないために抗菌点眼薬や、炎症をおさえるためにステロイド点眼薬などを使用します。他の人にうつさないように十分注意しましょう。

■感染予防対策
・手を流水や石けんでよく洗う。
・休養をとって体力をおとさない。
・学校、保育園、幼稚園は医師の許可があるまで休む。
・人混みへ出かけない。
・医師の許可があるまでプールに入らない。
・患者のタオル、洗面道具などは家族のものと別にする。

この時期、プールに行く機会も多いと思います。目が充血していて、目やにが出る日はプールに入らないようにしましょう。プールでは、水中メガネなどを使用しましょうね。

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